この日は最近勉強していた資格試験に合格し気分が良かったので、前から気になっていた「ニューヤスダヤ」に向かうことにした。
三宮のテストセンターから徒歩で向かうと思っているよりも距離があり、ヘトヘトになったが無事に到着。
店構えからして癖の強そうなお店だ。
今回は日曜日の12:30頃、1人カウンター席でランチしてきました。
「ニューヤスダヤ」店内の雰囲気
お店に到着し、まず確認すべきはメニュー。
工事中と書かれた黒板に個性を感じつつも、この日のカレーに注目していく。
正直パッと見では意味が分からない文字面たち。
まぁとりあえず入ってみるか。
短めの暖簾をくぐり入店。
今回はカウンター席のちょうど真ん中の席に腰を下ろす。
雑多な雰囲気だが、整頓はきちんとされており清潔感を感じる。
レトロとか異国情緒だとかエモいとか、そういう言葉で形容するのが良さそうな雑貨や書籍が並ぶ。
こちらが反対の景色。
サルから人間へという本は誰が読むことを想定した本なんだろう。
と心の中で思っていると、隣に座ったゴリラのようなゴツいおじさんが熱心に読んでいて、
このおじさんはゴリラから人間に進化したのだろうかという意味の分からない妄想を頭の中で繰り広げてみた。
目の前の景色はこちら。
お酒のメニューも多くあり、夜はスパイス酒場としての顔も持っているようだ。
確かにネットで調べると店名に「大衆スパイス酒場」という上の句が付いている。
スパイスをふんだんに使ったアテも気になるところだが、今回のお目当てはスパイスカレー。
お酒の誘惑を振り切り、メニューを確認していく。
稲川淳二の目線が気になるところだが、それ以上に気になるのが特徴的なカレーの種類だ。
コラプリやダールタルカなど、聞き馴染みのない単語が多く、それらは私の好奇心を強く刺激する。
今回は②が売り切れだったので、他の3種の盛り合わせを注文。
どんな感じで来るか分からなかったので、トッピングはなしのオリジナルで楽しむことにする。
お店の雰囲気を楽しみながら待つ時間は割と楽しい。
ぼけっと口を開けて待っていると、手元になんともおしゃれな一皿が到着した。
「ニューヤスダヤ」いざ実食!
3種 1500円
おしゃれすぎて思わず声が出そうになった一皿。
圧巻の彩り、美しい配色、食欲を駆り立てられる香り。
これは只者ではないなということが初対面で分かるスパイスカレーだ。
よく、アームレスリングの選手が握手しただけで勝つか負けるかが分かるというが、これは見ただけで美味しいっていうのが分かるやつだ。
まず目に飛び込んでくるのが色鮮やかなアチャールたち。
アチャールなのかマリネなのか、漬物なのかは分からないが、とにかく鮮やかかつ美味しそう。
左から順番に
レンコンスパイスまみれ、ご飯との相性抜群高菜、ニンジンとインゲンの美味しいやつ、紫キャベツのアチャール?マリネ?浅漬け?
これら単体でも十分美味しいのだが、カレーと一緒に食べても美味しかった。
レンコンは食感、高菜は塩味、ニンジンとインゲンは甘味、紫キャベツは酸味をそれぞれもたらしてくれる。
そこにパクチーの癖がプラスされ、この上ない極上のハーモニーが口の中でこだまする。
おっと、アチャールのことを強く語りすぎて、肝心のカレーの説明がまだでしたね。
カレーは小さなカップ状の器で小分けされているので混ざる心配なし。
奥からニューチキンカレー、親鶏のコラプリカレー、白菜とナメコのダールタルカ。
ニューチキンカレーはスパイシーなスープカレーという印象。
さらっとしたカレーは入り口旨味が強いものの、喉を通過する時に感じる強いスパイス感が特徴的。
辛いのが苦手な方はちょっと注意した方がいいかも知れないなという辛みレベル。
大ぶりな鶏もも肉はジューシーで、食べ応え十分です。
真ん中のコラプリカレーはスパイスに溺れたい方にオススメ。
コラプリカレーとは、「ミックス野菜をスバイスなオニオングレービーで使ったカレー」というものらしい。
どっかの外国人が書いたネット記事の情報なので信憑性は低いが、確かに野菜とスパイスを強く感じた。
こちらはニューチキンカレーとは違い、ドロッとしたカレー。
そこに入っているのはまたしても鶏肉なんだが、こちらは親鶏なので食感が強く旨味も強い。
噛むほどに旨味を感じる親鶏と芳醇に香るスパイスの相性は抜群で、どんどん食べたくなる中毒性が高い。
辛さはそこまで感じない代わりにスパイスを存分に感じるカレーとなっている。
一番手前の白菜とナメコのダールタルカは豆のカレー。
白菜の甘味を、大きめのナメコがダルカレーに旨味をプラスしており、これもかなり美味しい。
それらのカレーに合わせるのは細長いタイ米。
水分量が少ないため、それ単体で食べると味気ないが、スパイスカレーと一緒に食べると不思議なことに日本米よりも美味しい。
日本米は単体で食べても美味しいように、お米に粘りや甘みがあるのが特徴的。
これはこれでいいのだが、カレーと一緒に食べる、特にスパイスカレーと一緒に食べるのであればそれらの特徴はむしろ邪魔になってしまうらしい。
日本米漫談はここまでにしておくとして、このプレートにはお米だけでなくチャパティも付いている。
チャパティとはなんぞや。と思われる方も多いと思いますが、簡単に言えばうっすいパリパリのナンみたいな食べ物。
小麦の風味と甘味をダイレクトに感じるチャパティは、スパイス疲れした味覚に優しさを与えてくれます。
カレーにつけて食べてもよし、そのまま食べてもよしという二刀流選手。
思う存分カレーを堪能した後は、カレーと並んでカップに入れられていたアメリカンチェリーのデザート的なやつを食べる。
多分ヨーグルトにスパイスを漬け込んだやつに浸されたアメリカンチェリーはさっぱりした甘さがあり、口直しに最高。
このワンプレートで前菜、メイン、デザートまでのフルコースを堪能できる。
お見事の一言。
心の中でスタンディングオベーションを送り、お会計をしてもらう。
こりゃ美味しいわ。
という満足感を天に捧げるために頭上に目線を移すと
神戸をカレーの街にしらんけど
というどこかで見たような気がする達筆な書き物を発見。
これ、正しくは
神戸をカレーの街に 知らんけど
だよなと意味のないツッコミを入れる。
しかも、神戸の人は知らんけどなんて言わないだろ。
という2つのツッコミポイントがこの一枚に隠されている。
店構え、内観、メニュー、天井にまで個性を散りばめるとは、恐ろしい才能を持った店主だ。
五感をフルに刺激された私は、なぜかテンション爆上げで店を後にした。
「ニューヤスダヤ」行ってみた感想
とにかく美味しい。
神戸のスパイスカレーのレベルはやはり高いなと実感。
ここは美味しいだけでなく見た目も美しいのが特徴的。
まさに映え映えなスパイスカレーだ。
満足感も非常に高く、量はそこまでないものの、気がつけばお腹いっぱいになっているという不思議なプレート。
スパイス不足に陥っている人に本当に勧めたい。
素晴らしかった。
ごちそうさまでした!!!
ここまで書いて思い出したことがある。
それは
コップの癖も強かったこと。
あらゆる面において、いい意味で癖が強いお店だったな〜。
「ニューヤスダヤ」詳細
【 住所 】兵庫県神戸市兵庫区西出町2-17-18 安田ビル1階 GoogleMap
【 電話 】090-3940-0585
【営業時間】月〜日 11:30〜14:30 18:00〜21:00
【 定休日 】不定休 月、木夜休みが多い
【 席数 】約10席
【 喫煙 】全席禁煙
【支払方法】現金、PayPay可
6月17日現在の情報につき変更されている可能性があります。
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