大阪出身の私の食のルーツは新世界や難波に点在している。
その中でも特に思い入れの強いお店はここ「やっこ」だ。
小学生の時に祖父母によく連れてきてもらった思い出のお店は、今の私の食の嗜好に必ず大きな影響を与えているはず。
今は亡き祖母との思い出を辿るようにお店に足を運んだ。
今回は日曜日の14:00頃、2人カウンター席で乾杯してきた。
「やっこ」店内の雰囲気
お店は今や観光地と化してしまった新世界のど真ん中にある。
隣には知名度抜群、一大チェーンとして名を轟かせている串カツだるまの本店がある。
お店には13:30前にはついていたのだが、入店待ちの列がお昼を外したにも関わらずまだ続いており、30分ほど待つ羽目に。
その間、他のお店はどうなんだとキョロキョロしていると、やはりだるま本店の列は凄まじく、並んでいる人の顔は疲弊しているように見えた。
やっことだるま本店がある通りには他にも串かつ屋さんが多くあり、この通りは串かつ屋さんしかやっちゃいけないのかと思うほどである。
しかし、長蛇の列を作っているのはだるま本店と今回の目的地やっこだけ。
この光景から、やはり新世界串かつ2大巨頭はこの2軒なんだなと再認識した。
30分ほど待ち、やっとの思いで入店。
うんうん、変わっていない。
小学生同時の私が見ていた光景よりも少し高い位置からにはなるが、見えている眺めに違いはない。
いつから使ってんねんという揚げ場や具材が見えるショーケース、綺麗な木目調が美しいカウンターテーブル。
そのどれもが思い出の光景と一致する。
手書きのメニューと並べられた大小様々な瓶たち。
ドボンとつけるソースと脇にあるキャベツ、黄色いおしぼり、何も変わっていない。
変わったところは大将と値段くらいか。
色々な感情が込み上げてくると同時に喉が乾いたしお腹が減ってきた。
さぁ、思う存分楽しんでやろうじゃないか!
「やっこ」いざ実食!
大ビール 600円
小学生当時の私はいつもオレンジジュースだったが、今はもう立派な大人(?)なのでビールを注文していく。
オレンジジュースとビール、同じような色ではあるが今の私はビールがいいな。
水に浸け冷やしているようで、提供前にしっかり拭いて出してくれる。
小学生の時にはなかった爽快感で喉を潤し、串かつを注文していく。
第一陣到着。
左から
ししとう 150円
紅しょうが 150円
いか 150円
久しぶりに見たやっこの串かつは少し小さく見えた。
それは私が大きくなったのか、値上げの影響なのかはわからないが、勝手に良い方で解釈することにした。
目の前でバッター液→パン粉→揚げの工程を見てから食べる串かつは格別だ。
ここのパン粉は特に細かく、衣はほんのり甘い。
ソースも少し甘めなので全体的に優しい味付けという印象だ。
さくっとふわっと優しい串かつ。
こんな美味しいものを小学生の時から食べさせてもらっていたなんて、これは食の英才教育と言っても過言ではないはずだ。
たまに劇的に辛いししとう、一口サイズで食べやすい紅しょうが、もっちり弾力が美味しいいか。
その全てに思い出がみっちりと詰まっているような気がした。
左から
じゃがいも 150円
串かつ 130円
小学生の時からお気に入りの2本。
ホクホクで甘いじゃがいも、牛の旨味が詰まった串かつはやっぱり最高だ。
串かつってなんぞや?
と思う人もいるかもしれないので説明しておくと、これはシンプルに牛串だ。
大阪では牛串のことを串かつと表記しているお店が多く、大阪人の牛肉好きが垣間見えるメニューだと思う。
私にとっては普通だが、多県民の人からすると不思議なことかもしれない。
自分にとっての普通が他の人の普通とは限らないということを教えてくれたメニューだ。(深い)
物差しは人それぞれ、ということは大事な感覚だよね。
よく「普通そなんことする???」とか「普通ありえへんよなーーーー」とか「普通ちゃうよそれ!!!」とか言って騒いでいる輩を見かける。
そんな「普通」という言葉を連呼しながら人のことを批判するような奴の話、正直全く聞いていない。
というか、聞く意味がない。
おっと、脱線が過ぎそうだったのでこの話はコラムにでもしようかな。
乞うご期待あれ。
話を串かつに戻していこう。
左から
なす 150円
玉ねぎ 150円
れんこん 150円
びっくりするくらい大きいなすは熱々とろとろで最高に美味。
玉ねぎも加熱されることで甘く、れんこんもシャクシャク食感が心地いい。
これはビールが進んで仕方ないよ。
おかわりビールを挟みつつ、串かつの追加注文をしていく。
左から
ししとう おかわり
もち 150円
紅しょうが おかわり
串かつ おかわり
もちは少々意外かもしれないが、これがまた美味しい。
溶けない絶妙なタイミングで揚げているのでもっちりよく伸びる。
ソースとの相性も悪くなく、ここに来たら頼むべき一品だと断言できる。
他にもとり260円とかも食べたんだけど、仕事放棄して楽しんでしまったので写真はなし。
ちなみにとりも最高に美味しいの。
とりはパン粉をつけずに竜田揚げのような感じで提供される。
それに塩を振って食べるんだけど、これがまたビールによく合う。
大満足。
この言葉以外見当たらない。
いつまでも続けて欲しいなやっこさん。
これからは定期的に来なくちゃなやっこさん。
また大切な人と一緒にね。
通天閣を見上げながら大きく息を吸い込む。
さぁでんでんタウンでも行って、客引きしているメイドでも見にいこうかな。
その前にスマートボール入れるか見にいこかな。
いや、ジャンジャン横丁の方でも散歩してみようか。
街も私も様変わりしてしまったが、ここにあるワクワク感はその当時のままみたいだ。
ゲームセンターもありだな。
「やっこ」行ってみた感想
私の食のルートを語る上で欠かせない1軒。
外観も内観もその当時のまま。
エモいなんて言葉では言い表せない複雑な感情。
当時と同じ美味しさ、当時飲めなかったビールの味。
私の昔と今がリンクしたような不思議な気持ちになった。
私の猛烈なファンがもしいれば、聖地巡礼として行ってみてはいかがでしょうか?
絶対気に入ってくれると思う。
ごちそうさまでした!!!!
「やっこ」詳細
【 住所 】大阪府大阪市浪速区恵美須東2-3-10 GoogleMap
【 電話 】06-6643-6954
【営業時間】水木土日 12:00〜18:00
【 定休日 】月火金
【 席数 】10席
【 喫煙 】全席禁煙
【支払方法】現金のみ
12月6日現在の情報につき変更されている可能性があります。
行かれる際は公式HP、SNSでの確認をお願いします。
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